しんどいオカマのちょっと一杯いかがかしら?

しんどいオカマのちょっと一杯いかがかしら?
第1回

しんどいオカマのちょっと一杯いかがかしら?

2018/09/28公開

まえがき

 オカマは異性愛者にはない人生経験を積んでいて、男女両方の気持ちを理解してくれて、ウィットに富んだ返しと爽快な毒舌で溜飲を下げてくれる……そんなイメージから、オカマに相談を持ちかけたいという声はあとを絶たないわ。
 確かにそういった典型的なイメージに沿ったオカマも存在するのでしょうけど、それはごく一部にかぎった話よ。
 たいていのオカマは、明るくないし強くもない。多くの人間が凡人であるように、多くのオカマもまた、凡人なの。
 著者であるアタシも、そんな凡庸なオカマのひとりよ。
 オカマを名乗ってはいるけれど、見た目はオッサンだし、女装をして生活しているわけでもないわ。昼間は中小企業で営業課の係長として上司と部下に挟まれて、肩身の狭い思いをしながら働いているありきたりな人間よ。
 そして、明るく楽しく、軽妙洒脱なジョークや痛快な毒舌を飛ばせるわけでもないのよね。むしろ、とにかく暗くネガティブで日々の悩みをアルコールでごまかし続けている鈍麻で無様な人間。
 だから、アタシは世間さまの思うオカマの像とは少し違うかもしれないわ。ただ、見た目は根暗なオッサンでも、口を開けばどうしてもオカマ言葉になってしまうのよ。
 魂だけはどうしようもなくオカマなのよね。
 オカマの定義は厳密に定められているものではないから、アタシはオカマとも言えるし、オカマではないとも言えるわ。それでも、アタシが自分自身を形容するなら「オカマ」以外にはないわね。
 世間ではオカマ言葉でしゃべるゲイのことを「オネエ」とも呼び、最近では「オカマ」という言葉が差別的であるとする意見もあるわね。でも、アタシは10代の頃から自分のことをオカマだと思っていたし、仲間内でもお互いをオカマと呼び合っているのよね。
 自虐や差別的な意味合いはなく、心身のどちらか一方でもオカマであるならば、本書ではあえて、アタシ自身も含めた彼女たちを「オカマ」と呼ばせていただきたいわ。

 オカマだけれど、オカマじゃない。オカマじゃないけど、オカマ。
 そんなオカマのスキマを生きるしんどいオカマが、凡庸なオカマの目線で皆さまからのさまざまなお悩みを受け止めてみたわ。
 本書は「日々のスマイルを発見するホームページ」アイスム様に隔週で掲載させていただいた記事の一部に電子書籍に掲載した記事と、さらに新たな書き下ろしを大幅に加えた人生相談とその回答集よ。
 ちなみに連載の開始前は、「オカマに相談したいと群がるやつらなんてロクなもんじゃないわよ! 適当にあしらって追い返してやるわ!」と息巻いていたのだけど、いざ連載が始まると、相談者を心の中で抱きしめずにはいられなかったのよね。
 げに悲しきはオカマの性。結局、アタシもオカマの端くれなのね。
 そんなオカマの悲しみと苦悩が詰まった一冊、ぜひとも一杯飲みながら、ゆっくりと楽しんでいただければ幸いよ。

 なお、本書ではお悩みの内容に合わせて章の冒頭でお酒をおすすめしているのだけど、未成年の読者の方や相談者の方には、あったかいお茶をおすすめしておくわね。大丈夫よ、素面で聞ける話も少しはあるから。

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しんどいオカマのちょっと一杯いかがかしら?

しんどいオカマのちょっと一杯いかがかしら?~人生の不安を解きほぐす、オトナのためのお悩み相談~

著  者
BSディム
レーベル
eロマンス新書
価  格
1300 円(税抜)
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