淫らなカラダ

淫らなカラダ イケメン彼氏の強引調教
第1回

淫らなカラダ イケメン彼氏の強引調教

2015/05/29公開
◇◇

「あっ……」
 真っ白なシーツの隙間で、ふっくらとした胸の稜線を彼の指先がなぞっていく。
 乳房のつけ根から、薄桃色の乳首の先へ。
 するすると指の腹をすべらせるようにして。
 こそばゆいような、甘痒いような感覚が、ぞわぞわと肌をあわだたせる。
 これから始まることへの、前兆にしかすぎない行為。
 もう何度も繰り返したはずのことなのに、高原美緒《たかはらみお》はいまだに慣れることができない。
「い、いや」
 どうにかその手から逃れようと身をよじり、両手で抱くように胸を隠した。
 27歳にもなって、こんな恥ずかしがり方をするなんて、嫌われてしまわないだろうか。
 ちょっとした自分のしぐさにも、そんなことを考えてしまう。
 緊張で肩がこわばる。
「いや? 本当にいやなら、今日はやめてもいいけど」
 耳もとで、加納拓海《かのうたくみ》が優しくささやく。
 しっとりとした低い声。
 温かな吐息が耳にかかり、心臓がどきんと大きな音をたてる。
「そ、そうじゃなくて」
「嘘。やめるつもりなんてないよ」
 きりりとした切れ長の目が細められ、引き結ばれていた薄い唇に、悪戯っぽい笑みが浮かぶ。
 華奢な手首が、拓海の左手だけで枕の上に押さえつけられた。
 痛くはない。
 でも、その強引なやり方に、少しだけ怖くなった。
 隠していたはずのふくらみが、再び彼の視線にさらされる。
 見られている、と思うと、発熱したときのように頬が急激に熱くなった。
「あ、あの、あんまり見ないで。恥ずかしいから」
「どうして? こんなに綺麗なのに」
 空いている右手で、乳房を包み込まれる。
 そのまま、下から上へと撫で上げるようにして、ゆっくりと揉みしだかれていく。
「あっ、あ、だめ」
「かわいい。もっと声、聞かせて」
 2本の指で、乳頭をキュッとつままれる。
 じんとしたしびれが、胸全体に広がっていく。
 小さな突起をこりこりと引っかかれながら、唇に軽く触れる程度のキスを受けた。
「好きだよ、美緒」
「拓海……くん……」
 二度、三度。
 小鳥が餌をついばむように。
 柔らかなその感触と、いつまでも続く乳首への愛撫に、美緒の白い肌が少しずつ赤くほてり始める。
 くすぐったい。
 恥ずかしい、でも、もっとしてほしい。


 週末、こうして彼のベッドですごす夜。
 美緒はいつも、これ以上ないほどの幸せを感じる。
 3つ年上の拓海は同じ会社の先輩で、美緒のほうから想いを寄せ、勇気を振り絞って半年前に気持ちを伝えた。
 すらりとした180センチの長身、整った顔立ち。
 仕事ぶりも優秀、性格も明朗快活で、非の打ちどころがない。
 当然、社内の女子社員たちからの人気も高い。
 それにひきかえ美緒のほうは、容姿は人並み程度。まじめなのが取り柄なくらいで、自分ではこれといって特徴も思いつかない。
 どう考えても、不釣り合いなふたり。
 だから、気持ちを受け入れてもらったときには本当に夢のようだった。
『僕もずっと君のこと、気になっていたんだ』
『大好きだよ、美緒』
 拓海は、惜しみなく愛の言葉をくれる。
 もちろん、嬉しい。
 けれども、いつも心のどこかで彼の気持ちを疑ってしまう。
 まわりにはもっと素敵な女性がたくさんいるのに。
 どうしてわたしを選んでくれたの?
 本当は、恋人だなんて思っているのはわたしだけで、彼にとってはただの遊び相手なのかもしれない。
 疑念は頭の片隅から消えず、常に美緒を悩ませる。
 こうして、彼の腕に抱かれているときでさえも。

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淫らなカラダイケメン彼氏の強引調教

著  者
マイマイ
イラスト
wara
レーベル
eロマンス文庫
価  格
454 円(税抜)
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