イケない彼女

イケない彼女 感じてるのにイケないの?
第1回

イケない彼女 感じてるのにイケないの?

2015/05/29公開
◇◇◇

 「はあっ……はあっ……」
 ため息のような熱い吐息とともに、周平《しゅうへい》が美晴《みはる》の上にゆっくりと覆いかぶさってきた。
 ミストシャワーを浴びたようにうっすらと汗ばんだ周平の浅黒い胸板。その湿ったぬくもりが自分の肌に吸いつくようにぎゅっと密着する感覚が心地いい。
 とくに線が細いわけでも、逆に余分なぜい肉がついているわけでもないが、周平の身体は男性のわりにあまりゴツゴツした感じがしない。
 きゅっと抱きしめられると、まるで上質なマットレスに身体を預けたときのように、みっしりと包み込まれるような柔らかさがある。
 その優しくしなやかな筋肉の手触りが、美晴はとても好きだった。
 座位で見つめあいキスを交わしながらたっぷり愛しあったあと、正常位で一気にフィニッシュするのが周平の好きなセックスのパターンだ。
 「だって、ずっと美晴の顔見てたいねんもん」
 言われたほうがちょっと照れてしまうようなそんな言葉を、周平はごくあたりまえのようにさらっと言ってくれる。
 「……美晴……。大好きやで……」
 周平が愛おしげに言いながら美晴の髪を撫でる。
 付き合ってもう一年以上が経ったというのに、こうして毎日ずっと好きだと言い続けてくれる彼氏は周平が初めてかもしれない。
 関西の男性ってみんなこうなんだろうかと思ったこともあったが、同じく関西人の彼を持つ友だちに聞いてみたところ、どうやらそういうわけではないらしい。
 友だちの彼はオラオラ系のドSだと言っていた。
 「なあ……。一緒にイこ……」
 まるで口移しで言葉を伝えようとするかのように、キスするギリギリの距離で周平が美晴にささやきかける。唇に直接かかる周平の吐息に身体の芯がうずうずした。
 「……ん……」
 周平の唇のちょっと下にあるホクロ。本人はたぶん自覚してないけどそのホクロがすごくセクシーで、美晴はキスするときいつもそこばっかり見てしまう。
 互いの唇が吸い寄せられるように重なって、周平が美晴の下唇を自分の唇で優しくはさみ込む。
 男の人はキスしたら、みんな舌ばっかり入れたがるものかと美晴は思っていたけれど、周平のキスは舌を絡めあうより唇そのものを吸ったり舐めたりして優しく愛撫してくれることが多い。
 「……美晴……」
 名前を呼ばれながらちゅっちゅっと唇を吸われていると、すごく愛されているということが実感できる。
 「ん……気持ちいぃー……」
 まるで春の陽だまりみたいな優しい周平のキスに、美晴の口から思わず素直な言葉がこぼれた。
 「……気持ちええん? ……そんなかわいい声出されたらヤバいわ……」
 周平はちょっと余裕を失ったような表情になって、つながった部分の体勢を立て直すと、美晴の両脇に手をついた。
 自分の声で周平が欲情したのだと思うと、美晴は嬉しいような恥ずかしいような気持ちになる。
 「いくで……美晴……」
 周平がうわごとのように名前を呼びながら、腰をえぐり出すようにずしんと奥のほうへ突き入れてきた。
 子宮口に直接当たるようなその深く力強いストロークに、鈍い痛みと重い快感がびいんと美晴の身体を貫く。
 「あっ……んんっ……やあぁん……」
 思わず漏れた、その切ないうめき声に周平がすぐさま反応した。
 「えっ? ……ココ……? ココがええの?」

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イケない彼女

イケない彼女感じてるのにイケないの?

著  者
アユミ
イラスト
はつはる
レーベル
eロマンス文庫
価  格
454 円(税抜)
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