禁断トライアングル

禁断トライアングル イケメン義兄弟の濃蜜ラブレッスン!
第1回

禁断トライアングル イケメン義兄弟の濃蜜ラブレッスン!

2015/05/29公開
 夢を見ていた。
 あの人の夢。
 夢の中のあの人は私を抱きしめると、唇を重ねてきた。
 まだ胸がドキドキしている。
 時計の針は10時を回っていた。
 3時間くらいうたた寝をしたことになる。
 ここ数日は目の回るような忙しさだった。
 終電ギリギリで帰宅し、布団に入ったかと思うと目覚ましに叩き起こされる。
 そんな毎日。
 ゆっくり夢を見ている暇さえなかった。
 その忙しさもなんとかひと段落し、今日はひさびさに早く帰宅することができた。
 泥のように重い体を引きずり、なんとか部屋にたどり着いた私はスーツとスカートを脱いだところで気が緩んでしまった。
 下着とシャツ一枚の姿でベッドに腰を落とし、「少しだけ」と自分に言い訳をして、そのまま体を横に倒して気がついたらこの有様だ。
 こんな姿、母さんにでも見られた日にはお小言のひとつも飛んでくるだろう。
「嫁入り前の娘がはしたない」とか言われるに決まっている。
 ──でも、しかたないじゃない。疲れているんだから……。
 まるで縫いつけられてしまったかのように、体を起こすことができない。
 夕飯、どうしようかな……。
 普段、食事は義弟(おとうと)が作ってくれる。
 手先が器用で、くやしいけど私が作るよりもはるかにおいしい。
 ただ、今日はサークルのコンパで遅くなるから夕食は作れないとメールがあった。
 義兄(にい)さんも仕事で遅くなるから外で済ませるとのことだし、この時間から自分ひとりのために作るというのも億劫というか……。
 それにしても、なんという夢を見ていたのだろうか。
 顔が熱い。
 ──けど、胸も熱い。
 目を閉じる。
 ──続き、見られないかな……。
 しかし、あいにくと体の疲れだけが残り、睡魔はどこかへいってしまっていた。
 このまま待っていても続きどころか、夢さえ見られそうにない。
 だから──夢の中の唇が重なった場面を思い起こす。
 あの感触は、どんなだろうか?
 ない記憶からは思い出すことができないので、左の人差し指で代用する。
 触れるか触れないかギリギリのむず痒さ。
 その感触を瞼の裏に浮かべた夢の記憶と重ねる。
「ん……」
 唇は塞がっている設定なので、吐息が漏れ出ずに喉が鳴る。
 それが映画やドラマのキスシーンのようで、より心臓の鼓動を激しくする。
 右手でその鼓動に触れてみる。
 背筋がゾクッとする。
「あ、ダメ……」
 小さく吐息混じりに声に出す。
 この右手は私ではない。
 瞼の裏に浮かぶあの人の右手。
「義兄(にい)さん……」
 名前ではなくあえて、いつもの呼び方をする。
「兄妹でこんなことしちゃ……」
 その背徳感が、より私を興奮させた。
「ああ……」
 弾力をもてあそぶように、断続的に力を込めてくる右手。
『胸……大きくなったな』
 現実の義兄さんなら絶対にそんな言葉を口にするはずもないのだけど──空想は自由。
 何を言っても許される。
 そして、何をしても。
 体のラインに沿うように、乾いた布の上を滑っていく右手。
「そこは……ダメぇ……」
 指先に伝わる布の感じが変わった。
 まとわりつくような高い湿度。
「はぁあ……」
 軽く力を込めるだけで、じんわりと快楽が広がる。
『濡れているぞ』
 義兄さんが私を辱(はずかし)める。
『漏らしたのか?』
 現実と違い、少しイジワルで……エッチだ。
「違う……」
『じゃあ、どうしてこんなになっているんだ?』
 そう言いながら義兄さんは、濡れた布をぐっと押す。
「んんっ!」
 たまらず声が出てしまう。
『感じているのか?』
「…………」
 恥ずかしくて答えられない私。
『こうされると、気持ちいいんだろう?』
 義兄さんの指が、ぐいぐいと布を押してくる。
「あっ、いやぁっ、ああっ、だめぇ」
 布がどんどん水分を吸い込んでいくのがわかる。
『だめなら、やめるか?』
「いやぁ。いじわる、言わないでぇ。ああ」
『もっとしてほしいんだろう?』
「うん、ああっ、ほしいっ。もっと、してぇ」
 パンツの中に手が入ってくる。
 指先にしゃりっとした茂みの感触があったかと思うと、それはすぐにぬるりとまとわりついてきた。
「んんっ!」
 くちゅんくちゅんくちゅん……。
 義兄さんはわざと音を立てるように、熱いぬるぬるを掻き回す。
「ああ、だめっ、だめっ、だめぇっ」
『かわいいぞ、瑞穂(みずほ)』
 イジワルのあとにやさしい言葉。胸がキュンとする。
 ──嬉しい。
「ああっ、義兄さんっ!」
『好きだ、瑞穂』
「私も、あっ、私も、好き、ああっ、好きなのっ。あああ、好きぃっ!」
「好き」と声に出すたびに、気持ちが高揚していく。
「あっ、だめ、私、もう……」
 くちゅくちゅくちゅくちゅ──義兄さんが指の動きを速くする。
「ああっ、いや、いや、いやぁっ!」
『愛しているよ、瑞穂』
「私も愛しているぅっ」
 とっておきの言葉でのぼり詰め、
「弘幸(ひろゆき)義兄さん──────っ!」
 最愛の人の名前を口にして弾け飛んだ。
 はあ、はあ、はあ、はあ……。
 呼吸を整えながら、テラテラと光る右手の指をぼーっと見つめる。
 ──あーあ、やっちゃった。
 私がこんなことをしていると知ったら、真面目な義兄さんのことだからきっと軽蔑するに違いない。
 後悔と疲労感で汚れを拭き取る気力も起きない。
 こうなることはわかってはいたのだけど、どうしても抑えられなかった。
「はあ」
 大きく息を吐き出す。
 さすがにこのままというわけにもいかない。
 気力を振り絞り、ティッシュに手を伸ばしかけたところで全身が凍りついた。
 部屋のドアが開いていたからだ。
 そこに呆然とたたずむ義弟(おとうと)──耕樹(こうき)の姿。
 顔から血の気が引いていくのがわかった。

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禁断トライアングル

禁断トライアングルイケメン義兄弟の濃蜜ラブレッスン!

著  者
亜朝あおん
イラスト
こりすキョーコ
レーベル
eロマンス文庫
価  格
454 円(税抜)
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