溺愛系調教オフィス

溺愛系調教オフィス クールな秘書の熱い指に乱されて
第1回

溺愛系調教オフィス クールな秘書の熱い指に乱されて

2015/05/29公開
◇◇◇

「本日は例の輸入業者との食事会が終わり次第、新店舗の視察にまわります。そのあとは本社に戻りまして新たな事業内容の打ち合わせを……」
 左手だけで器用にハンドルを操りながら、速水圭人(はやみけいと)がいつものように淡々と今日の予定を確認していく。
 低く落ち着いた音程でありながらもよく通る、耳触りのよい声。
 もちろんそれは助手席の朝霧玲奈(あさぎりれいな)にもしっかりと聞こえているはずなのに、彼女はただ黙ったまま顔をそむけていた。
「社長、どうかなさいましたか?」
「い、意地悪なこと言わないで……あなたが……」
「私が何か、社長のお気に障るようなことでも?」
 本当になんのことかわからない、とでも言いたげな口調が憎らしい。
 この男は、ほんの1時間前に自分がしたことを忘れてしまったのだろうか。
 まだ新しい革の匂いが残る上質なシートに背中を預け、玲奈は嫌みなほど整った速水の横顔を睨みつけた。
 西洋の彫像を思わせるような、彫りの深い顔立ち。
 見る者を射抜くような鋭い眼差しに、引き締まった薄い唇。
 180センチを超える長身ですらりとした体型に、海外の有名ブランドで作らせたスーツがよく似合っている。
 年齢はたしか30歳になったばかりのはずだが、落ち着いた物腰のせいでずっと年上に見えるのも悪くない。
 なんて素敵な男なのだろう。
 毎日のように顔を合わせていても、いまだに気を抜くと見惚れてしまいそうになる。
 男なんてどうでもいい。
 恋愛している暇なんてないんだから。
 ずっとそう思っていたはずなのに、いまの玲奈は長年自分の秘書を務めているこの男に夢中になっていた。
 心も、そして体も。
 ふたりの関係が始まって以来、速水は信じられないようなやり方で毎日のように玲奈を求めてくるようになった。
 それはときに常識はずれな行為であるにもかかわらず、玲奈はいつでも彼の言いなりになってしまう。
 速水に見つめられると、それだけで体の芯まで熱くなってとろけてしまいそうになる。
 ほかのことは何ひとつ考えられなくなり、ただどうしようもなく彼が欲しくなってしまう。
 まるで悪い薬の中毒患者にでもなってしまったかのように。
 ……だから、今朝も。
 本社で早朝の会議を終えたあと、玲奈専用の高級車が並ぶ地下駐車場。
 うしろをついてきていたはずの速水に、いきなり抱きすくめられてコンクリートの壁に押しつけられた。
『ちょっと! どういうつもり?』
 揉みあった拍子にきちんとまとめていた髪が乱れ、小さなハンドバッグが地面に転がる。
 あまりに乱暴なやり方に腹が立った。
 速水の腕が背後からきつく絡みついてくる。
『社長、今日のスカートは短すぎます。少し屈んだだけで下着が見えてしまいますよ』
『ええ? そんなこと言われてもしかたないじゃない、だいたい何を着たってこうなっちゃうんだから』
 玲奈の身長は170センチで、普通の女性よりも腰の位置が高い。
 日本で売られている既製品を着ると、たいていのスカートやワンピースがとんでもないミニ丈になってしまう。
 そのため普段はオーダーした膝下丈のものを身に着けているが、たまには流行りの既製品も着てみたい。
 ちょっとした気分転換のつもりだったのだ。
 そもそも、仕事中はそんなことを気にしている余裕もない。
 それに『鬼社長』だとか『意地悪ババア』だとか呼ばれる玲奈に、いまさら妙な気持ちを抱くモノ好きな社員がいるとも思えない。
 玲奈がそう言うと、速水は玲奈の耳元にキスをしながら優しくささやいた。
 柔らかな刺激に、ぴくんと肩が震える。
 くすぐったい。
 でも、気持ちいい。
『いいえ、会議中に何人もの男性社員があなたのことを見ていましたよ。とてもいやらしい目つきでね』
『や、やだ、速水……』
 太ももを撫で上げられながら、短すぎると言われたスカートがめくり上げられていく。

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溺愛系調教オフィスクールな秘書の熱い指に乱されて

著  者
マイマイ
イラスト
wara
レーベル
eロマンス文庫
価  格
454 円(税抜)
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